血友病患者は出血しやすい?
血友病患者は出血しやすい?

その通りです。何人かの血友病患者は血液中の凝固因子が全く働きません。また、他の何人かの血友病患者は凝固因子が少しは働きますが、出血を完全に止めるには足りません。また何人かの血友病患者は毎週出血し、他の何人かは毎月出血し、逆に1年に一回しか出血しないという血友病患者もいるかもしれません。血友病患者の出血頻度は、血液中の凝固因子がどのくらい働いているかによって変わります。

重症は血液中に凝固因子が全く無いか、ほとんど無い状態を意味します。重症の血友病患者は出血の頻度が高く、特に怪我をしたわけでもないのに、毎週1回、2回と出血します。 しかし適切なタイミングで適切に血液製剤を注射すれば、決して命に係わることはありません。

中等症はある程度の凝固因子が血液中で働いている状態を意味します。出血は怪我をしたときのみ起こり、平均して月に一回程度以下でしょう。

軽症は通常は血液中に十分な量の凝固因子があり、怪我をした時でさえ出血しない場合もあります。出血は年に数回程度でしょう。しかし歯を抜く時や手術などの場合は、凝固因子の注射が必要になります。

血友病の症状は人それぞれです。同じ重症の二人の血友病患者が、同じ方法で同じ運動を行っても、片方の一人だけが出血するということもあり得るでしょう。

自然出血とは、何の前触れなしに出血することを言います。重症の血友病患者は、何の理由もなしに自然出血する場合があることが知られています。 時々、凝固因子のレベルが低くなることがあり、普通の運動、例えば歩いたり、走ったり、家事をすることで出血を引き起こすことがあります。 自然出血は、多くの運動が発生し、ストレスがかかった場所、特に関節などで発生します。 足首は、全体重がかかり、ショックを吸収することもあり、特に出血がおこりやすい部位です。


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