血液製剤の働き
血液製剤の働き

血友病患者は、血液製剤と呼ばれる薬を使用することにより、通常の人と変わらない生活を営むことが出来ます。
この薬は静脈に注射されると、正常に機能しない凝血因子を補充することが出来ます。
レースに例えると、新しいメンバーが補充され、相手が見つからずレースを終えようとしている因子からバトンを引き継ぎ、仕事を完了させます。
全ての因子が正常に機能し、血液を固める命令がフィブリン・ネットの形成までどんどん運ばれます。

血液製剤を小さな瓶から抜き出すと、固まった白い粉のように見えます。これを無菌の液体と混ぜて、静脈に直接注射をします。注射する血管は普通、腕や、手の甲にします。
注射をしても、製剤中の凝血因子は直接出血した場所に行くわけではありません。体中を回っていくのです。
全ての静脈(青色)は血液を心臓に戻します。従って、凝血因子も一度心臓へ行きます。
心臓は、凝血因子を体中の隅々までポンプのように押し出します。血液の行き先は出血してしまった部分も含まれます。
出血部へ運ばれた凝血因子は、出血を止めるために速やかに機能します。

血友病の幼児や小さな子供は、一般的に、血友病治療の経験を積んだ医者や看護婦に注射してもらいます。
子供が大きくなってくると、自分の家で両親に注射してもらいます。ただし両親は注射のためのトレーニングを、医者の指導のもとで行わなければなりません。
10 代になれば、子供は自分自身で注射を打てるようになるでしょう。
注射には時間はかかりませんので、家でも学校でも職場でも注射が可能です。
自己注射が出来るようになると、製剤を常に携帯することにより、ほとんどの好きな場所に行けるようになり、もっと行動的になれます。

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