-血友病医療費の公費負担の歴史-高田 昇(3/29-15:25)No.986 ┗公費負担の歴史は記録したいね-大口洋一(4/9-21:22)No.996
986 | 血友病医療費の公費負担の歴史 | 高田 昇 E-mail URL | 2002/3/29 15:25 |
■ The Japan Medical Society 菊医会という団体(名前がアヤシイ)があって 「JMS」という医療・福祉の総合情報誌があります。年10回の発行だそうですか ら、通巻72号なら8年目ということのようです。ウェブもあり、見に行きました が、なんとなく胡散臭い雰囲気がします。なぜなんでしょう? http://www.j-m-s.co.jp/ ■ 通巻72号は、「血液特別号」という名前です。厚労省と行天良雄さんと日赤 が作ったような特集号です。この雑誌の78ページから、神奈川県立こども医療セ ンター前所長の長尾 大先生が、「血友病医療の過去・現在・未来 ある臨床医 の階層と希望」という文章を寄せられています。クロスエイトMのキャンペーン が全国で展開されましたが、その時の講演と同じ内容です。(大平さんと花井さ んも大きく出ています。) ■ 公費負担制度の進歩が載っています。公費負担制度は自治体の事業で国の事 業ではありませんから、適用範囲などは自治体によってデコボコがあります。広 島市は政令指定都市ですから、住所が広島県か、広島市かで違って頭がこんがら かりました。 昭和42年 全国ヘモフィリア友の会結成 43年 公費負担制度発足(6歳未満) 44年 神奈川は12歳未満、年1回 45年 全国12歳未満、回数制限なし。神奈川は18歳未満に 46年 神奈川は2施設以上、外科治療も可能 47年 川崎市は年令制限撤廃 48年 神奈川は年令制限撤廃、自己負担解消 49年 全国で18歳未満まで 50年 健康保険高額療法費制度発足 52年 20歳未満まで 58年 家庭治療が健康保険で公認 59年 成人血友病患者自己負担1万円に 平成元年 全年令自己負担解消(先天性凝固障害医療) ■ 私が大学に入学したのが昭和43年。同級生のTさんは自分は血友病患者と名 乗りました。彼は地域で友の会を作ることに奔走しました。私が血液内科を選び 、なぜか血友病の診療にタッチするようになった(先輩のドクターから押しつけ られたけど、嫌がらなかった)のが昭和55年(1980年)ごろです。このため、これ らの推移をそれぞれ後から知りました。いずれも先輩の患者さん達が運動し、政 治家を動かし、法律や制度が変わっていったのです。 ■ 家庭療法や自己注射は、私たちは昭和57年頃に始めました。最初は保険で認 められていませんでしたから、一度に5本を注射したように見せかけて処方し、 患者さんに持ち帰らせたのです。これははっきり言えば違反です。保険で認めら れたのは昭和58年ですから。 広島大学医学部附属病院 輸血部 高田 昇 |
996 | 公費負担の歴史は記録したいね | 大口洋一 E-mail URL | 2002/4/9 21:22 |
記事番号986へのコメント こんにちは。 高田 昇さんは No.986「血友病医療費の公費負担の歴史」で書きました。 >が、なんとなく胡散臭い雰囲気がします。なぜなんでしょう? 目的が網羅的か、はっきりしない場合、僕はうさんくさいと感じますが(笑)。 ま、ひとそれぞれ。でも、ぼくには関係ない種類の人の集まりかな? >らの推移をそれぞれ後から知りました。いずれも先輩の患者さん達が運動し、政 >治家を動かし、法律や制度が変わっていったのです。 これらの歴史をきちんと客観的に記録にとどめたいと思います。手持ちは、地元の ある人の自慢話の冊子ばかりなので、全国的なことが分かっていません。 >■ 家庭療法や自己注射は、私たちは昭和57年頃に始めました。最初は保険で認 >められていませんでしたから、一度に5本を注射したように見せかけて処方し、 >患者さんに持ち帰らせたのです。これははっきり言えば違反です。保険で認めら >れたのは昭和58年ですから。 そのように協力してくださった医師がいるから、自己注射は十分に可能だと 承認前にわかったのでした。アメリカでも、最初は隠れて患者がやったのを ある医師が知って....というストーリーでなかったですか? |