CHPnet お気楽会議室
血友病に関して

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-若いお母さんへ-とも(7/26-07:07)No.69
 ┗若いお母さんへのつづき-とも(7/26-07:12)No.70
  ┗Re:若いお母さんへのつづき-佐藤@杉並区(7/26-20:22)No.73
   ┗Re:若いお母さんへのつづき-なお(7/26-23:32)No.74


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69若いお母さんへとも 1999/7/26 07:07

はじめまして。
私は現在24歳の血友病Aの患者です。

このようなすばらしいページがあるとは知りませんでした。また、若い(俺と同じ
くらいかな?)お母さんが多いのにおどろきました。うちの母親のころにこんなの
があったらなあとつくづく思います。
お子さんの将来のことが気になると思いますが、ちょっと、自分のことでも書いち
ゃおうと思います。

私は北海道のはずれに生まれましたので、当然、近くに血友病専門の施設なんてあ
りませんでした。現在は札幌に独り暮しをしながら大学院生をやっております。
小学1年生の時に階段でひねった右足首の関節に出血することが多いのですが、
それ以外は青あざができる(酔っ払うとその辺にぶつかることもしばしば・・・)
程度なので放っておきます。
最近は年に数本の製剤を使う程度です。

今までを振り返って思うのは、
「母さん、父さん(この順番もちょっと重要?)ほんとありがとうね!!」
ってなことでしょうか。こんなことはある程度大人になったらだれでも思うことで
しょうが、私の場合はその思いもひとしおです。
夜中に痛がって病院におぶってってもらったり、(そのころは自宅注射できなかっ
た)朝まで水枕で足を冷やしてもらったり・・・
いろんなことを覚えていますね。

一度、夜中に私が痛がってると母が目に涙をためて
「ごめんね」といってました。
「こちらこそ、ごめんね」というべきか?
思うにそんなこと言われるような感情は私にはありません。
気づいたら蚊にさされてたときに、「俺をさしたのはどの蚊だ!」とかんがえます
か?「ちくしょう、あー、かいーな」と空中につぶやくくらいです。
あとは、だまって我慢するか、キンカン(あるいはムヒ)をぬるくらいでしょう。
気づいたら血友病でした。だから、私にとって血友病はとても自然なもので、他人
がおもうほど意識はしてません。無意識にむりをしないようにはなってますが「あ
そこで無理しなければっ、自分の馬鹿やろう」と思うときはあります。
「お母さん、キンカンぬってくれてありがとう!!」と私は言いたい。
(上のたとえはあくまで血友病に対してです。HIV問題などに関しては蚊が偶然さす
どころか、人が故意にやりでさすようなもの。絶対許せない。)




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70若いお母さんへのつづきとも 1999/7/26 07:12
記事番号69へのコメント
人間の価値観なんて、つまるところ相対的なものです。
それぞれにそれぞれの幸せがあります。
ひとと深く話してみると「じつは、おれ腎臓の病気なんだ」とか
「おれ、片親なんだよ」「兄弟が小さいとき死んでさ」とか
いろんな境遇のひとがいるのに気づきます。
人間の価値あるいは幸せはその人が生まれた境遇では決まりません。
その人がどんな人間であるかによりますし、結局それを決めるのは自分です。
少なくとも、血友病患者がオリンピック選手を目指す必要はないですよね。
なんでも世間並である必要はないと思います。

私は、逆に血友病であることを通していろんなことを学んだと思うし、
親子の絆も強いとおもいますよ。
血友病に関しては今まで本当にいろんなことがありました。
でも、これからのお子さんたちは僕らのころと違って、小さいときから家で注射できる
し、薬も以前よりは安全だし、遺伝子治療とかあるかもしれないし、
将来はそんなに気にすることないんじゃないかなあ。
でも、お母さんたちは、僕がしてもらったようにお子さんの手助けをしてあげてください
ね!

わたしは就職も決まり、来年からはやっと社会人。自分のことを好いてくれるひともいま
す。自分なりには幸せです。
ながながと書いてしまいました。(1度には送れなかったっす・・・)
たしになるような話だったかどうかはわかりませんが、「ふっ、こんなやつもいるのね」
と思っていただければ幸いです。



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73Re:若いお母さんへのつづき佐藤@杉並区 1999/7/26 20:22
記事番号70へのコメント
ともさん

暖かいメッセージ、本当に本当にありがとうございます。
涙がでてきちゃいました・・・。
私たち母親はどうしても心の隅で「私のせいで・・・」と思っています。
「将来息子に恨まれてもしかたがない」とさえ思っていました(私だけでは
ないでしょう)
我が家の息子が、ともさんの様に暖かい心の持ち主になるかどうかは
分かりません。しかし人生の総収支では、「幸せだった」と思える
人生であってほしいと切に願っています。

ともさんも”いいひと”と幸せな人生を築いてくださいね。

p’s
時々経験談をアップしていただければうれしいです。

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74Re:若いお母さんへのつづきなお 1999/7/26 23:32
記事番号73へのコメント
佐藤@杉並区さんは No.73「Re:若いお母さんへのつづき」で書きました。
>ともさん
>
>暖かいメッセージ、本当に本当にありがとうございます。
>涙がでてきちゃいました・・・。

ホント、心にジーンときました。

>私たち母親はどうしても心の隅で「私のせいで・・・」と思っています。
>「将来息子に恨まれてもしかたがない」とさえ思っていました(私だけでは
>ないでしょう)

たとえ私がキャリアでないとしても、やっぱり私が産んだ子ですから・・・
「生んでくれなきゃ良かったのに」なんて辛いことも言われてしまうんだろうなー
と、覚悟しております。

>我が家の息子が、ともさんの様に暖かい心の持ち主になるかどうかは
>分かりません。しかし人生の総収支では、「幸せだった」と思える
>人生であってほしいと切に願っています。

本当にそうですね。
「幸せだった」と思える人生になるよう
私たちは精一杯「手助け」をしてあげなくては!!ですね。

それにしても、ともさんに限らず
ここに参加してくださる患者ご本人の方々は、
皆さん本当にお優しいですね。
今は皆さんの頃に比べたら、医学も進歩していて恵まれているのに
ほっとかずに、体験談やアドバイスを下さって。
その一つ一つがどれほど心の支えになっているか・・・
そして何よりも「皆さんが優しい」ということ自体が
心の支えです。
小さい頃から沢山の困難に立ち向かってきたからでしょうか?
息子にも他人の痛みが分かる人になって欲しいです。
(それにはまず自分がならなくちゃ。ですね)

皆さん、これからもどうぞがんばってください。
そしてこれからもどうぞ宜しくお願いします。