-膝の滑膜除去手術-まみぃ(2011/2/18 00:43)No.3347 ┣Re:膝の滑膜除去手術-西村聡文(2011/2/19 18:07)No.3348 ┃┗Re:膝の滑膜除去手術-まみぃ(2011/2/19 23:26)No.3349 ┃ ┗Re:膝の滑膜除去手術-高田 昇(2011/2/20 01:36)No.3350 ┃ ┗Re:膝の滑膜除去手術-西村聡文(2011/2/20 23:40)No.3352 ┃ ┗Re:膝の滑膜除去手術-まみぃ(2011/2/21 08:15)No.3354 ┃ ┗Re:膝の滑膜除去手術-高田 昇(2011/2/21 12:15)No.3356 ┃ ┗Re:膝の滑膜除去手術-西村聡文(2011/2/21 16:34)No.3357 ┗Re:膝の滑膜除去手術-ゆみ(2011/2/21 10:55)No.3355 ┗Re:膝の滑膜除去手術-まみぃ(2011/2/22 03:35)No.3359
3347 | 膝の滑膜除去手術 | まみぃ | |
小5の息子のことで相談します。膝の滑膜除去手術を考えています。 次の診察時に医師に相談する予定なのですが、それまでに少しでも息子の不 安を取り除いてあげたくて、手術された方に、どのようなものなのかお聞き したいのです。 入院は何日くらいしますか?リハビリにはどの位かかりますか? 術後は車いすが必要ですか? 手術をしたら、びっこをひいてる脚は普通に歩けるようになりますか? スポーツはどの程度出来るようになりますか? 沢山書きましたが、お答え頂ける方、よろしくお願いします。 |
3348 | Re:膝の滑膜除去手術 | 西村聡文 | |
記事番号3347へのコメント 西村聡文、もうすぐ人工関節暦4分の1世紀です。 残念ながら、あなたのご希望の滑膜除去術経験者ではありませんので一般論と して2、3、コメントさせて頂きます。 1.私の周りには人工関節や固定術経験者は沢山いますが、滑膜除去術経験者は いません。それくらい珍しい治療法だと思います。 2.血友病の専門医は珍しいです。その中でも整形外科医は珍しいです。さらに 珍しい治療法を選択するには、よっぽど慎重な検討が必要と感じます。 3.整形外科と歯科医の選択基準は「腕」というのが私の考えです。とくに手術 してもらう整形外科医の選択に当たっては、通院距離を選択基準からはずすべ きだと思います。25年前に私は近くの病院でなく車で半日掛かる所を選びまし た。もちろんその前にいろんな人に評判を聞いたり、実際に何度も通いまし た。今はセカンドオピニオンという言葉がありますが、そのころはそんな用語 もありませんでしたから、普段診てもらう先生には気がひけましたが、今は 堂々と行けばよいでしょう。 4.滑膜除去手術を考える程ですから、よっぽど状態が悪いと推測しますが、そ もそもなぜそんなに悪くなったのか、インヒビター等で仕方が無かったのかど うか、あなたの投稿から読み取れませんが、治療法の発達・普及した現代では 珍しいケースだと思います。整形外科的療法の前に、内科的療法に問題が無か ったかどうか、悪くなった要因を分析して対策しないと、手術をしても同じだ と思います。 掲示板で書きにくい等がありましたら直接メールいただいても結構です、アド レスはtoshichannb108@の後に携帯はdocomo.ne.jpパソコンはgaia.eonet.ne.jp です。 |
3349 | Re:膝の滑膜除去手術 | まみぃ | |
記事番号3348へのコメント えーと、説明不足で申し訳ありません。 うちの子が小学3年になるまで、専門医にかかっていなかったため、 膝の関節出血を繰り返したとき適切な処置をしていなかったため、 軟骨がすり減り、骨も少し変形している状態です。 最近、奈良医大に半年に一度行ってます。奈良医大の整形の先生が、 滑膜除去の内視鏡手術の出来る方だと聞いて、相談に行ってみるつもりでした。 子供のうちなら、滑膜が再生して、治るとまではいかないかもしれないけれど、 良くなるのでは…との期待をしているのですが。 あまり期待しすぎてはいけないような手術なのでしょうか? ご存じの方、引き続き情報をお願いします。 |
3350 | Re:膝の滑膜除去手術 | 高田 昇 | |
記事番号3349へのコメント 繰り返す出血の原因は、慢性滑膜炎です。滑膜に毛細血管が入り組んで肥大して出血 しやすくなっているためです。内視鏡の写真を見れば誰でも「触っただけでも出血し そう!」と思うほどです。出血源になる滑膜を減らそうと言うのが滑膜切除術です。 私も30年ぐらい前に欧米の文献を調べて勉強したことがあります。昔は関節を大きく 切り開いて、分厚くなった滑膜を切り取っていたので、出血は減ったけど関節の可動 域が減っていました。このため滑膜切除術を積極的にやりたいとは提案しませんでした。 手術法以外ではイットリウムという小線源の放射線を当てる方法が海外で開発されま した。評判は良かったのですが、放射線管理の規則がややこしすぎて日本には導入さ れませんでした。放射線同位元素の調整もお金がかかったと思います。(もちろん保 険は効きません) もちろん放射線の晩発障害の心配もあったでしょう。 さて胃癌も、胆石も、脾臓摘出も、大腸癌も、虫垂炎も、いまや開腹せず内視鏡手術 の時代です。デジカメの進歩でおわかりのように、最近は内視鏡技術が格段に進歩し て、関節鏡という鉛筆よりも細いカメラで鮮明に見ながら、尖端のシェーバーがグル グル回って増殖した滑膜を削り、掃除機で吸い取るみたいな鏡視下手術が進歩したの です。傷跡も小さいです。ほぼ確立したものになってきたと言えるでしょう。 ただ、血友病の慢性滑膜炎の滑膜手術は、まだ多くの例で行われたわけではないの で、標準的治療になったとは言えません。しかし、理論的にも、歴史的にも大いに可 能性があると思います。さらに血友病の手術では日本で最も先進的なチャレンジをし ている施設の一つが奈良医大の整形外科の田中先生のグループです。私も講演を聞い たことがあります。レントゲン写真を見せて頂きましたが、確かに、壊れかけていた 関節が戻っていたのです。子供って凄いなぁと感心しました。 あとは、どのタイミングに、どの方法の手術をすべきなのか、今後も専門医たちが検 討しないといけない課題があります。ガチガチに壊れてしまった関節では滑膜よりも 変形の方が問題は大きく、滑膜切除よりも関節置換術が必要になります。最近、広島 大学の整形外科で行った関節置換術は、昔、滑膜切除をできなかった大人の患者たち でした。 滑膜炎がひどくなり、腫れる回数が増え、これから関節が破壊される、その前がタイ ミングとして一番良いのかもしれません。できれば、症例数を多く経験されている施 設が良いと思います。どこの病院でも、同じような成績が得られるようになるのは、 その次のステップです。 結論として、血液製剤の進歩、麻酔法の進歩、外科的な手法の進歩、福祉制度の後押 し(実費なら500万円ぐらいはかかるかな)などで、昔よりも格段に条件が良くなって おり、チャレンジはしてみても良いのではないかと思いました。他の専門医の意見を 聞いてみたいということでしたら、東大医科研関節外科の竹谷英之先生がお勧めです。 広島文化学園大学 高田 昇 |
3352 | Re:膝の滑膜除去手術 | 西村聡文 | |
記事番号3350へのコメント 東大医科研関節外科の竹谷英之先生は月一回 国立病院機構 大阪医療センターにて診察されています 要予約 http://www.onh.go.jp/khac/patient/gairai.html |
3354 | Re:膝の滑膜除去手術 | まみぃ | |
記事番号3352へのコメント 高田先生、西村様、コメントありがとうございました。 まずは、うちの子の膝が、滑膜切除か間接置き換えのどちらが適当なのか、 その見極めからですね。 また経過をupさせていただきたいと思います。 |
3356 | Re:膝の滑膜除去手術 | 高田 昇 E-mail | |
記事番号3354へのコメント あ、ちょっと違います。 普通、30歳以下では人工関節置換術はしないと思います。人工関節の耐用年数は 延びていますし、特に膝は良好ですが、20年以上差し替え無しで使えるという データになっていたか、、、、、私は確認していません。 ということで、今回の選択は滑膜切除をするかしないか、するとしたら、いつが 良いかでしょう。関節の具合もあるし、本人の気持ちとか、学校とか心理社会的 な背景も考慮されるのではないでしょうか。 私は昨年3月で広島大学病院を退職し、現在は血友病の診療はしていません。広 島大学病院の血液内科では藤井先生、斎藤先生が、小児科では小林先生がしっか り診ています。手術の場合も、この3人が適切な外科医に依頼し、止血管理も しっかりやります。 広島文化学園大学 高田 昇 |
3357 | Re:膝の滑膜除去手術 | 西村聡文 | |
記事番号3356へのコメント 高田先生のおっしゃるとおりだと思います。 もう少しフォローしますと、今回のケースでは10才でしょ、 まだまだ成長期で骨も成長しますから、人工関節置換術は ありえない選択だと思います。 |
3355 | Re:膝の滑膜除去手術 | ゆみ | |
記事番号3347へのコメント 小学校2年A重症インヒビター有の子の母です。 こちらで色々アドバイスを頂きながら過ごしてきて、 久しぶりの投稿です。 息子は去年、小学1年生の夏休みに奈良医大の田中先生に 右ひざ、右足首の滑膜除去手術を施術して頂きました。 入院期間は奈良医大の方へは約1カ月弱でした。 インヒビターが有るのと、リハビリが思うように進まずに 長いほうの入院だったと思います。奈良医大を退院してからも 地元長野県のかかりつけの病院に転院し、3カ月リハビリ入院 してました。リハビリがうまく進まなかったのは、滑膜除去する前に、 1カ月間間接出血で歩けなくて入院していて、その時点で施術の 右ひざがすでに固くなっていたところに除去術のため動かなくなって、 想像以上にリハビリがうまくいかなかったです。 ですが、もう少し良い状況での施術であれば、うちの子ほどの リハビリの大変さはないかとも思います。 手術から1年半経ちますが、足首はかなり早い時点から、完治に近い 状態で、今も不自由有りませんが、ひざは、伸ばしは170度くらい、 曲げる方は90度までしか行きません。月に2回病院へリハビリに 通い、毎晩自主的なリハビリもしています。が、まだまだ曲がりません。 しかし、メリットの方が私としては大きかったと思います。 手術するまでは、本当に入退院の繰り返しで、月の半分以上入院したり、 退院した夕方にまた入院したり・・・・。それが手術してから1年半以上 入院がゼロなんです!!産まれて10か月くらいで病気がわかってから 入院しなかったのが最高半年というのが1回だけ最高記録で、あとは 7年間1週間後には入院、なんて生活が珍しくなかったのに、この1年半 入院ゼロなのは本当に手術のおかげだと思います。 我が家から奈良へは遠いので、術後も4,5回だけですが、田中先生に 診て頂いてますが、本当にいい先生で、丁寧に説明してくださるし、 優しいお人柄で、とても安心して手術をお願いしました。 術後の経過も丁寧に診てくださり、本当に感謝しています。 人見しりの息子も田中先生が大好きです。 長々の文面になってしまいましたが、我が子の場合は手術して、 良かったと思います。リハビリはとても大変で、本当に伸展が 良くなるのか、このまま固まってしまうのか、正直今も不安ですが、 手術をしなかったら、入退院の生活を続けていたのかと思うと、 可能性を信じてリハビリしようと思ってます。 地元の病院での入院ばかりで、奈良医大に入院するのが他病院での 初めての入院で、入院慣れしている母子でしたがその点も不安で、 このサイトで奈良医大について入院の仕組み(付き添いのシャワーや 食事など)についてもアドバイスを頂いたりしました。 お役に立てる回答ができるかはわかりませんが、どんな小さい事でも 質問あれば、ぜひ聞いてください。 |
3359 | Re:膝の滑膜除去手術 | まみぃ | |
記事番号3355へのコメント 何かちゃんと読めてなかったようで、勘違いしてました。 うちの子の場合は滑膜除去、になるわけですね。 ゆみさん、過去ログ読ませて頂きました。うちも奈良まで遠いので、 付き添いさせてもらおうかなと思います。小1のママっ子の妹がちと 心配ですが…。 リハビリ期間は予想通りだったのですが、入院期間が意外と長かったので、 息子をよーく説得しようと思います。 リハビリも毎日通院で大変そうですが、手術して良かったという言葉を 励みに頑張りたいです。 来週、田中先生の診察を受けに行きます。また疑問が出てきたら、質問 させて下さい。よろしくお願いします。 |