-危険な出血の見極め方-イモッティー(2010/11/10 00:29)No.3285 ┣Re:危険な出血の見極め方-とみ(2010/11/11 23:26)No.3286 ┗Re:危険な出血の見極め方-supremered(2010/11/12 09:59)No.3287 ┗Re:危険な出血の見極め方-イモッティー(2010/11/17 23:54)No.3289 ┗Re:危険な出血の見極め方-高田 昇(2010/11/18 00:24)No.3290 ┗Re:危険な出血の見極め方-イモッティー(2010/12/14 22:53)No.3304 ┗Re:危険な出血の見極め方-高田 昇(2010/12/15 00:01)No.3305 ┗Re:危険な出血の見極め方-そうそう(2010/12/15 08:33)No.3306 ┗Re:危険な出血の見極め方-イモッティー(2010/12/18 01:34)No.3307
3285 | 危険な出血の見極め方 | イモッティー E-mail | |
以前「ヘッドギア」のタイトルで投稿をさせていただいた者です。 1歳8ケ月A重傷の息子を持つ父です。 多くの方からアドバイスを頂きましたヘッドギアですが、歩き始めの 頃は安心の為着用をしておりましたが、その後は着用せず特に 大きな怪我もなく現在に至ります。 1歳に血友病発覚後、週3回自宅近くの総合病院で250単位の補充を行っ ております。また、セカンドオピニオンとして、奈良県立医大の専門医に 数か月に1回診察をしていただいております。 最近、気になることがあり投稿をさせていただきます。 息子のおでこに直径1センチほどの黒いコブができています。 恐らく転んだりぶつけたりした際に皮下出血を起こしたのだと思いますが、 触ると「しこり」のような物があります。 特に大きくなったりはしていませんが、このような場合も定期補充とは 別の追加補充を行う必要があるのでしょうか? 皮下出血は基本問題ないと聞きますが、目に見えない部分(頭蓋内や間接 内)にそれが起こっていないだろうかと心配になります。 定期補充を行っていただいている総合病院の担当医に相談をしても、 息子が初めての血友病患者の為明確な答えが頂けません。 最近は公園などで活発に遊ぶことも多くなり、今後もこのような心配は 絶えないと思います。 ただ、出来ることならあまり制限を与えず、普通の子供と同じように育てた いと考えております。 「危険な出血」の見極め方についてアドバイスを頂ければ幸いです。 |
3286 | Re:危険な出血の見極め方 | とみ | |
記事番号3285へのコメント 私見ですがご了承ください。 血友病Aでたしか重症の26歳男性です。 私はヘッドギアはしたことはないです。 製剤投与も5歳まではほぼしていませんでした。 ですがその時に庭石で頭を打ってぱっくり割れてしまい、どうもなくて幸いで したが、もしかなり活動的なお子さんなのでしたら、着けるにこしたことはな いとも思います。 私が頭をぱっくり割った時、祖母が「脳内出血にでもなったらどうしよう」と 言っていた気がします。・・・幼少時なら子どものヘルメットもたまに見かけ るので不自然ではないとも思いますし。 ただこれも私見ですが、 私の経験では、外出血で困ることは稀です。鼻血とか、歯が抜けてもなかなか 止まらない、とかはありましたけど。 どちらかといえば、やはり関節内出血に気をつけるべきだと思います。 血友病患者に関わらずですが、ねんざや関節内出血はくせになるので。 それがのちのちの血友病性関節症に繋がってしまいます。 か・な・り・の私見ですが血友病患者の場合、内出血の道筋みたいなものがで きてしまう気がするんですよね。 自身も十年以上前の交通事故で内出血したあとが、何もしていないのに皮下血 腫みたいに出て来たりします。 すいません、あまり役に立つことは書けませんでした。 参考までにしておいてください。 |
3287 | Re:危険な出血の見極め方 | supremered | |
記事番号3285へのコメント A重症本人です。 >息子のおでこに直径1センチほどの黒いコブができています。 >恐らく転んだりぶつけたりした際に皮下出血を起こしたのだと思いますが、 >触ると「しこり」のような物があります。 >特に大きくなったりはしていませんが、このような場合も定期補充とは >別の追加補充を行う必要があるのでしょうか? 定期補充をされていることでもあり、それ以上にそのコブのために追加補 充をする必要はないだろうと思います。 >皮下出血は基本問題ないと聞きますが、目に見えない部分(頭蓋内や間接 >内)にそれが起こっていないだろうかと心配になります。 コブが出来ている上に、頭蓋内出血が起きているということも、まずある まいと思います。ただ、そのコブのところを万一またぶつけたりすると、言 わば破れた堤防を補修した部分が再度決壊するような形になり、ひどい出血 につながりかねないので注意は必要かもしれません。 お尻などをぶつけて内出血を起こし、完全に吸収されないまま大きな「し こり」になって(筋肉内にカプセル状の血腫が出来て)厄介な場合もありま す。でも、定期補充を行なっていれば、そういう危険性は少ないとは思いま す。もしもそういう「しこり」が長く引かないようなことがあったら、専門 医(奈良医大)に診てもらうほうが安心でしょう。 >「危険な出血」の見極め方についてアドバイスを頂ければ幸いです。 これは難しいところで、基本的には、とみさんも書いておられるように、 関節内出血のほうが頻度は多いし、血友病性関節症につながりやすいもので す。子供の頃になるべく関節内出血を起こさずに丈夫な関節・筋肉を作るこ とが大事です(だから、定期補充を行なうことになります)。 一方、頭蓋内出血のような出血は、頻度は少ないけれども、間違えば命に も関わるかもしれません。だからといって、それを心配し過ぎると、本人も 親御さんも息が詰まってしまいます(私も幼時――製剤もない頃に転倒して 頭蓋内出血を起こしましたが、幸い無事に回復しました)。 成長につれて、本人が“これは大丈夫だな”“これはヤバいな”と判って くる部分もあります。それまでは親御さんが判断するしかありませんが、や はり、お子さんが元気であれば大きな心配はなく、日頃と違って異様におと なしい、活気がないというような状況に気をつけたらいいのではないかと思 います。 |
3289 | Re:危険な出血の見極め方 | イモッティー | |
記事番号3287へのコメント とみさん、supremeredさん貴重なコメントをありがとうございます。 血友病自体が発症確立の低い病気であることから、関連本やネットでの情報も少 なく感じますし、専門医の少なさも不安に感じます。 日々活発化してくる息子が頭をぶつけたりあざを作るたび、「どこまでが許容範 囲であり、どこからが危険となるのか」の判断が難しく感じる中、患者さんご自 身からいただいたアドバイスは本当に心強く感じます。 病気とうまく付き合っていくうえでは「慣れ」が必要となってきますね。 ただ、慣れてくるまでの間に多くの不安は生まれてきます。 今回お二方からいただいたアドバイスにより私自身が救われたように、いつかは 私も他の血友病患者の方々に有益なアドバイスが出来るよう、日々子供と血友病 と向き合って生活していこうと思います。 |
3290 | Re:危険な出血の見極め方 | 高田 昇 E-mail URL | |
記事番号3289へのコメント 「血友病診療の実際2007」は、広島大学病院の血友病診療グループで作成していま す。この本は、血友病のことが詳しくない医師でも参考にしていただけるように、 特に研修医を念頭に置いて執筆しました。しかし、患者さんにもお読み頂けます。 PDF版は次のところ。27MBありますのでご注意下さい。 http://www.aids-chushi.or.jp/c7/2007/2007.pdf 冊子版はまだ在庫があります。ご希望をお書き頂ければ、着払いでお送りします。 無料です。連絡先は、広島大学病院エイズ医療対策室です。輸血部として頂いても 大丈夫です。 さて、「危険な出血」の話題ですが、下記のところに記していますのでご覧下さい。 http://www.aids-chushi.or.jp/c7/2007/ch3.html 大まかに言えば、体の中心線にそった出血は「鼻出血」以外は要注意です。つまり 脳出血、喉の周りの出血、お腹の出血、という具合です。 特に頭蓋内出血(脳出血、くも膜下出血)は、生命の危険があります。また、学童期 以後なら「自分で気がつかないといけない」と言えるかもしれません。 私は診察の時、血友病の患者さんに「脳出血の症状を5つ言って下さい。」と質問 します。順序はかまいません。「(激しい)頭痛、悪心・嘔吐、麻痺、言葉がしゃべ りにくい、筋力低下、しびれ、意識障害・・・」など。(覚えていない人は、繰り 返して、覚えて下さい。) 「これらのうち2つ同時にあれば、脳出血を疑って下さい。製剤が手元にあればす ぐに因子レベルが80%になるよう、注射して下さい。3つあれば、かなり確実で す。注射をしたら、すぐに病院に飛び込んで下さい。」と説明します。 まず、みなさんは脳出血の症状を覚えて下さい。 広島文化学園大学 (広島大学病院) 高田 昇 |
3304 | Re:危険な出血の見極め方 | イモッティー | |
記事番号3290へのコメント その後、高田先生にご紹介いただきました冊子「血友病診療の実際」の ご発送のお願いをいたしました。 先日無事にお届けいただく事が出来ました。 血友病の知識を身に付ける事が、私自身の不安を取り除く第一歩であり、 そうする事でまた息子の不安も取り除けると思います。 しっかりと病気と向き合い、家族みんなで前向きに生きて行こうと思います。 アドバイスを頂いた方々や高田先生に感謝いたします。 ありがとうございます。 |
3305 | Re:危険な出血の見極め方 | 高田 昇 | |
記事番号3304へのコメント イモッティーさん。「公開の礼状」ありがとうございました。お役に立てれば嬉 しいです。 この本の初版は私が書きましたが、現在の執筆者は、広島大学病院輸血部の藤井 輝久先生(CHPnetいつも見ていますよ)と齊藤誠司先生です。 「こんなことも教えて欲しい!」というようなご要望をお寄せ下されば、また頑 張って改訂版を作ってくださると思います。・・・ね! 高田 昇 |
3306 | Re:危険な出血の見極め方 | そうそう | |
記事番号3305へのコメント 横からすみません。 冊子「血友病診療の実際」はどのように入手できるのでしょうか? このサイトを探したのですが、「血友病診療の実際」という冊子は見つけること ができませんでした。 よろしければ教えていただけないでしょうか? |
3307 | Re:危険な出血の見極め方 | イモッティー | |
記事番号3306へのコメント ▼そうそうさん 私は↑のコメントで高田先生にご案内いただいております手順で冊子をお送りい ただく事が出来ましたよ。 (広島大学病院の住所はネットで検索しました) 〒734-8551 広島市南区霞 1-2-3 広島大学病院エイズ医療対策室 上記宛に返信用の封筒を同封した上で、簡単な手紙を添えて依頼しました。 また、中四国エイズセンターのホームページ http://www.aids-chushi.or.jp/c7/2007/ketsuyu-mokuji.html で、同じ内容のものを読むことが出来ます。 製薬会社などからいただける冊子に比べて専門性が高く、難しく感じる部分はご ざいますが、私としては「補充療法の実際」「各出血エピソードへの対応」の項 目が参考になりました。 ▼高田先生 いつもご親切にご対応いただきありがとうございます。 息子の血友病発覚から9カ月が経過し、私も少しずつ経験と知識が備わって来た と思います。 とはいえ、まだまだ未知の部分が多く不安もございます。 こちらの掲示板に参加される方々はじめ、 藤井先生や斎藤先生にも頼らせていただきますねヽ(^o^)丿 本当に心強く、またありがたく思います。 息子の病気をきっかけに生まれた様々なご縁に感謝しながら、 息子と共に私自身も成長していきたいと考えております。 |