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血友病に関して

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-献血の血液-ジャスミン(12/28-22:46)No.1470
 ┗今のところ輸血用血液は処理できない-高田 昇(12/29-15:52)No.1471


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1470献血の血液ジャスミン 2002/12/28 22:46

HIVに感染して抗体ができるまでの間に献血した場合、
検査にはひっかからず、その血液は使用されてしまうと
いうことは血液製剤でもおこりえるのでしょうか?
血液製剤は加熱処理で安心と言われてますが輸血等の
場合なんとも気になる話しです

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1471今のところ輸血用血液は処理できない高田 昇 E-mail URL2002/12/29 15:52
記事番号1470へのコメント
血漿分画製剤は、基本的にはタンパク質ですよね。

3年前から日本赤十字社では全ての輸血用血液に、遺伝子検査を始めまし
た。そうすると年間、数百の単位でB型肝炎が、数十の単位でC型肝炎が、
2例程度HIVが、それまでの検査ですり抜けていることがわかりました。
つまり、輸血では感染していた可能性が高いのです。

これに対して第VIII因子やアルブミンなど、血漿分画製剤は、色々なウイル
ス不活化処理をしていましたので、仮に病原体が含まれていても取り除かれ
た、殺された可能性の方が高いのです。

ところが赤血球や血小板、さらには移植になってくると、入れるのは生き物
、呼吸をしている細胞です。細胞はころさないで、細胞に感染する、あるい
は細胞が作ってくる微生物だけを殺すのはまだまだ難しいです。

赤血球を加熱すると、ゆで卵みたいな赤血球になるっていうことかな。

現在、大量のリボフラビン(ビタミンの一種)や紫外線照射や新しい薬を
加えることにより、これらのウイルス不活化処理法の開発が外国の企業が
開発中です。

広島大学病院 輸血部 高田 昇