-因子レベルの推移について-みき(12/21-20:56)No.1452 ┣正しいと思います。-大口洋一(12/22-23:10)No.1454 ┃┗訂正 Re:正しいと思います。-大口洋一(12/22-23:12)No.1455 ┃ ┗Re:訂正2 Re:正しいと思います。-大口洋一(12/22-23:14)No.1456 ┗そうは行かないと思います。-supremered(12/23-04:02)No.1457 ┣そうは行かないと思います()。-supremered(12/23-06:53)No.1458 ┃┗Re:そうは行かないと思います(追加)。-supremered(12/23-07:02)No.1459 ┣Re:そうは行かないと思います。-みき(12/23-11:07)No.1460 ┃┗頻度は-大口洋一(12/24-20:14)No.1461 ┃ ┗訂正-大口洋一(12/24-20:17)No.1462 ┗そうは行かないと思います(補足)。-supremered(12/26-02:43)No.1465 ┗はい、1週間は無理ですよ-大口洋一(12/26-21:35)No.1466
1452 | 因子レベルの推移について | みき E-mail | 2002/12/21 20:56 |
(A重症、小学一年生) 最近予防投与をはじめました。 それで因子レベルの推移について教えていただけますでしょうか? 例えば因子レベルを50%まで上げたとしますよね。 すると約12時間で半分の25%になるんでしたよね? (合ってますでしょうか?) 24時間経過すると、そのまた半分の12.5%、 36時間で6.25%、48時間で3.125%? 12時間ごとにその半分になっていくと考えて良いのでしょうか? 冬休みなので一週間ほどじじばばの家に一人で泊まりに行くのですが、 出掛ける直前に投与して一週間因子レベルを保たせる事ってできるのかな? と思いまして。 もちろん製剤は持って行かせますし、近所の病院には頼んであります。 よろしくお願いします。 |
1454 | 正しいと思います。 | 大口洋一 E-mail URL | 2002/12/22 23:10 |
記事番号1452へのコメント みきさんは No.1452「因子レベルの推移について」で書きました。 >(A重症、小学一年生) >例えば因子レベルを50%まで上げたとしますよね。 >すると約12時間で半分の25%になるんでしたよね? >(合ってますでしょうか?) >24時間経過すると、そのまた半分の12.5%、 >36時間で6.25%、48時間で3.125%? >12時間ごとにその半分になっていくと考えて良いのでしょうか? こんにちは。私もA患者で、私は必要時だけの投与ですが。。 製剤の種類や個人差もあるでしょうが、血中半減期が12時間であると 説明書に書いてあるなら、お書きの通りで正しいと思います。 下のサイトも参考になりますよ: http://www.aids-chushi.or.jp/c7/2002/ch7.html 手元のクロスエイトMの説明書だと、「血中半減期は平均15.1時間」とあります。 この場合だと、 15.1時間で半分になり、 その15.1時間後(注射から30.2時間後)に4分の1 その15.1時間後(注射から15.3時間後)に8分の1 となる計算ですね。 「平均」とあるからには個人差があるのでしょうね。安全をみて、12時間 と考えるのが妥当かもしれません。 詳しい方いかが? |
1455 | 訂正 Re:正しいと思います。 | 大口洋一 E-mail URL | 2002/12/22 23:12 |
記事番号1454へのコメント 自己レスです。 >15.1時間で半分になり、 >その15.1時間後(注射から30.2時間後)に4分の1 >その15.1時間後(注射から15.3時間後)に8分の1 ↑ 45.3時間後 訂正します。失礼しました。 |
1456 | Re:訂正2 Re:正しいと思います。 | 大口洋一 E-mail URL | 2002/12/22 23:14 |
記事番号1455へのコメント 再度自己レスです。 大口洋一さんは No.1455「訂正 Re:正しいと思います。」で書きました。 >自己レスです。 > >>15.1時間で半分になり、 >>その15.1時間後(注射から30.2時間後)に4分の1 >>その15.1時間後(注射から15.3時間後)に8分の1 > ↑ > 45.3時間後 訂正したのは下の行です。 その15.1時間後(注射から45.3時間後)に8分の1 この掲示板はスペースが有効でないようで、失礼しました。 |
1457 | そうは行かないと思います。 | supremered E-mail | 2002/12/23 04:02 |
記事番号1452へのコメント こんにちは。40歳代の本人です。 >例えば因子レベルを50%まで上げたとしますよね。 >すると約12時間で半分の25%になるんでしたよね? 大口さんも書いておられるように、個人差はあるでしょうけれども、 ここまではいいと思います(平均15時間が正確かもしれませんが、 判りやすく、かつ値を内輪に、ひとまず約12時間で話を進めます)。 >24時間経過すると、そのまた半分の12.5%、 >36時間で6.25%、48時間で3.125%? >12時間ごとにその半分になっていくと考えて良いのでしょうか? こうなってくれるのならば、大変嬉しいです。もし、一旦100% まで高めたら、12時間後・50%、24時間後・25%……48時 間後・6%強、60時間(丸二日半)後でも約3%という計算になり、 関節内出血は起こらない程度の因子活性が残っているはずです。 でも、この考えは大きな誤りで、大口さんも錯覚しておられると思 います。 これは、昔からある「亀と勇者アキレス」というパラドックスのよ うな話です。亀がアキレスの前方100mを進んでいるとします。ア キレスは当然、亀より足が速い、仮に10倍速いとしましょう。アキ レスが最初に亀の居た地点まで到達した時、亀は、そこから10mは 進んでいるはずですね。アキレスがその10mを走った時、亀は、1 m前に進んでいるはずです。アキレスがその1mを走った時、亀は、 10cm進んでいる。アキレスがその10cmを走った時、亀は、1 cm進んでいる……こう考えて行くと、アキレスは、絶対に亀を追い 抜けないことになってしまいますよね? 因子活性の「半減期」とは、言わば凝固因子が時間を追って体内で 代謝され、なくなって行くことを意味します。貯金を食い潰している ようなものです。120万円持っている貯金を月に10万円ずつ使っ たら、60万円残っている計算の6ヵ月後が「半減期」になります。 それでは、その6ヵ月後(丸一年後)に30万円、その6ヵ月後(丸 一年半後)にもなお15万円残っているでしょうか? もちろん、そ んな事はあり得ませんよね。 「血友病診療の実際」 http://www.aids-chushi.or.jp/c7/hemophilia/ketuyubyou.html の―― [7]補充療法の実際 http://www.aids-chushi.or.jp/c7/hemophilia/page7.html#1 には―― 「凝固因子クリアランスには個人差はあるが、インヒビターのない患 者では第[因子で3-4単位/kg/hrであり、第\因子はその半値である。」 と書かれています。要するに、一般的な血友病A患者ならば、投与 された凝固因子は、「3-4単位/kg/hr」のペースで消えて行くという ことなのでしょう。具体的にみきさんの息子さん(体重20kg?)な らば、一時間あたり60〜80単位ずつ減って行くことになりますね (なお、この計算だと、500単位投与しても、12時間で半減どこ ろか、6〜7時間でゼロになってしまいますが、「凝固因子クリアラ ンス」というものと、その反映である「因子活性」とは異なる――時 間経過に差があるということでしょうか。私には正確には判りません)。 というわけで、いずれにせよ、投与によって因子活性が高められて も、ほぼ一日程度経過すれば、まず投与以前の状態に戻ってしまって いると考えたほうが良いかと思います。私の個人的経験でも、たとえ ば朝、予防的に投与すると、その日の夜一杯まではソコソコ効果を感 じます(ある程度、大きな出血が既に起きている場合は別)が、翌日 には、ほとんど消えています。 従って―― >冬休みなので一週間ほどじじばばの家に一人で泊まりに行くのです >が、出掛ける直前に投与して一週間因子レベルを保たせる事ってで >きるのかな? と思いまして。 というのは不可能ですね。「出掛ける直前に投与」した分が効いて いるのは、残念ながら、その日一日だけでしょうか。言わば“寝貯め は出来ない”というようなものです。 |
1458 | そうは行かないと思います()。 | supremered E-mail | 2002/12/23 06:53 |
記事番号1457へのコメント supremeredさんは No.1457「そうは行かないと思います。」で書きました。 > こんにちは。40歳代の本人です。 > >>例えば因子レベルを50%まで上げたとしますよね。 >>すると約12時間で半分の25%になるんでしたよね? > > 大口さんも書いておられるように、個人差はあるでしょうけれども、 >ここまではいいと思います(平均15時間が正確かもしれませんが、 >判りやすく、かつ値を内輪に、ひとまず約12時間で話を進めます)。 > >>24時間経過すると、そのまた半分の12.5%、 >>36時間で6.25%、48時間で3.125%? >>12時間ごとにその半分になっていくと考えて良いのでしょうか? > > こうなってくれるのならば、大変嬉しいです。もし、一旦100% >まで高めたら、12時間後・50%、24時間後・25%……48時 >間後・6%強、60時間(丸二日半)後でも約3%という計算になり、 >関節内出血は起こらない程度の因子活性が残っているはずです。 > > でも、この考えは大きな誤りで、大口さんも錯覚しておられると思 >います。 > これは、昔からある「亀と勇者アキレス」というパラドックスのよ >うな話です。亀がアキレスの前方100mを進んでいるとします。ア >キレスは当然、亀より足が速い、仮に10倍速いとしましょう。アキ >レスが最初に亀の居た地点まで到達した時、亀は、そこから10mは >進んでいるはずですね。アキレスがその10mを走った時、亀は、1 >m前に進んでいるはずです。アキレスがその1mを走った時、亀は、 >10cm進んでいる。アキレスがその10cmを走った時、亀は、1 >cm進んでいる……こう考えて行くと、アキレスは、絶対に亀を追い >抜けないことになってしまいますよね? > > 因子活性の「半減期」とは、言わば凝固因子が時間を追って体内で >代謝され、なくなって行くことを意味します。貯金を食い潰している >ようなものです。120万円持っている貯金を月に10万円ずつ使っ >たら、60万円残っている計算の6ヵ月後が「半減期」になります。 >それでは、その6ヵ月後(丸一年後)に30万円、その6ヵ月後(丸 >一年半後)にもなお15万円残っているでしょうか? もちろん、そ >んな事はあり得ませんよね。 > > 「血友病診療の実際」 >http://www.aids-chushi.or.jp/c7/hemophilia/ketuyubyou.html > の―― > [7]補充療法の実際 >http://www.aids-chushi.or.jp/c7/hemophilia/page7.html#1 > には―― >「凝固因子クリアランスには個人差はあるが、インヒビターのない患 >者では第[因子で3-4単位/kg/hrであり、第\因子はその半値である。」 > と書かれています。要するに、一般的な血友病A患者ならば、投与 >された凝固因子は、「3-4単位/kg/hr」のペースで消えて行くという >ことなのでしょう。具体的にみきさんの息子さん(体重20kg?)な >らば、一時間あたり60〜80単位ずつ減って行くことになりますね >(なお、この計算だと、500単位投与しても、12時間で半減どこ >ろか、6〜7時間でゼロになってしまいますが、「凝固因子クリアラ >ンス」というものと、その反映である「因子活性」とは異なる――時 >間経過に差があるということでしょうか。私には正確には判りません)。 > > というわけで、いずれにせよ、投与によって因子活性が高められて >も、ほぼ一日程度経過すれば、まず投与以前の状態に戻ってしまって >いると考えたほうが良いかと思います。私の個人的経験でも、たとえ >ば朝、予防的に投与すると、その日の夜一杯まではソコソコ効果を感 >じます(ある程度、大きな出血が既に起きている場合は別)が、翌日 >には、ほとんど消えています。 > 従って―― > >>冬休みなので一週間ほどじじばばの家に一人で泊まりに行くのです >>が、出掛ける直前に投与して一週間因子レベルを保たせる事ってで >>きるのかな? と思いまして。 > > というのは不可能ですね。「出掛ける直前に投与」した分が効いて >いるのは、残念ながら、その日一日だけでしょうか。言わば“寝貯め >は出来ない”というようなものです。 |
1459 | Re:そうは行かないと思います(追加)。 | supremered E-mail | 2002/12/23 07:02 |
記事番号1458へのコメント すみません、No.1457は送信ミスです。 前回No.1456で書いた「半減期」「凝固因子クリアランス」などの 解釈は、やや不正確だったかもしれないので、もう少し厳密に調べて、 再度書き込みます。 |
1460 | Re:そうは行かないと思います。 | みき E-mail | 2002/12/23 11:07 |
記事番号1457へのコメント 大口さん supremeredさん ありがとうございます。 > これは、昔からある「亀と勇者アキレス」というパラドックスのよ >うな話です。亀がアキレスの前方100mを進んでいるとします。ア >キレスは当然、亀より足が速い、仮に10倍速いとしましょう。アキ >レスが最初に亀の居た地点まで到達した時、亀は、そこから10mは >進んでいるはずですね。アキレスがその10mを走った時、亀は、1 >m前に進んでいるはずです。アキレスがその1mを走った時、亀は、 >10cm進んでいる。アキレスがその10cmを走った時、亀は、1 >cm進んでいる……こう考えて行くと、アキレスは、絶対に亀を追い >抜けないことになってしまいますよね? おお、懐かしいお話です。 そう言われてみれば全くその通りです。 でも「もしや?!」と思いついた時には一瞬嬉しくなって「ちょっと気分が悪くな るかもしれないけど我慢して!」と無理矢理一万単位くらい投与しておけば、因子 レベルが1,000%(!)になるから何日も効き目が続くぞー!なんて・・・。 そうはうまくいかないようですね。残念。 完全に出血を予防しようと思ったら、一日おきの投与がベストと言うことになるの でしょうか。 外泊先の病院に頼まなくてはいけないか、やはり。 (でも今調子がいいのでついつい打つのを止めてしまうんですよ・・・。) ところで大口さんは必要時のみ投与とおっしゃっていますが、月にすると頻度はど れくらいなのでしょう? 成人すると自重したり予測したりで、投与しなくても出血が抑えられるようになる ものですか? またお時間があるときにでも教えていただけたら嬉しいです。 |
1461 | 頻度は | 大口洋一 E-mail URL | 2002/12/24 20:14 |
記事番号1460へのコメント みきさんは No.1460「Re:そうは行かないと思います。」で書きました。 >ところで大口さんは必要時のみ投与とおっしゃっていますが、月にすると頻度はど >れくらいなのでしょう? 500単位を週に1回位です。 >成人すると自重したり予測したりで、投与しなくても出血が抑えられるようになる >ものですか? 関節が悪く、出血しやすくなっていますし、それ以前に、因子1パーセント未満の 私は、通常の生活で内出血します。 Supermedさん、補足は感謝します。が、予防投与するなら、 誰もぎりぎり低くなるまで放置はしないと思いますけど。 まる一日たつと製剤の効果が実質的になくなることは、私も経験的に感じています。 それまでは指数関数的減少と考えて良いのではないでしょうか。 大人は自分で人体実験できますが(苦笑)子どもさんはむつかしいですね。 |
1462 | 訂正 | 大口洋一 E-mail URL | 2002/12/24 20:17 |
記事番号1461へのコメント 大口洋一さんは No.1461「頻度は」で書きました。 >Supermedさん、補足は感謝します。が、予防投与するなら、 ごめんなさい、supremeredさんでした。 最近、自己レスが多い(苦笑、冷や汗) ともあれ、自分の調子をつかむことが大事ですね。 |
1465 | そうは行かないと思います(補足)。 | supremered E-mail | 2002/12/26 02:43 |
記事番号1457へのコメント こんにちは。補足です。 血液製剤の投与によって高められた因子活性の体内における「半減 期」は、正確に数学的に移行するものではなく、経験的に求められた 値のようです。しかも、当初、比較的急速に(直線的に)下がり、続 いて緩やかに下がり、それらを通じて、指数関数(対数)的グラフに 近いものとなるようです。 また、「3-4単位/kg/hr」のペースで低下を計算する「凝固因子ク リアランス」とは、一定の因子活性レベルを維持するための持続投与 の際に用いる計算法なので、一般的な投与や予防投与にそのまま適応 するものではないようです。 従って、前回の私の―― >「半減期」とは、言わば凝固因子が時間を追って体内で代謝され、 >なくなって行くことを意味します。貯金を食い潰しているようなもの >です。 >要するに、一般的な血友病A患者ならば、投与>された凝固因子は、 >「3-4単位/kg/hr」のペースで消えて行くということなのでしょう。 ――という書き方は、(因子活性の減少が終始直線的な正比例的低 下であるかのような表現なので)不正確でした。 大口さんも私も、個人的経験として、ほぼ丸一日程度で製剤の効果 が実質的になくなるという点で共通していますが、これも、患者個々 の状況によって異なる場合もあると思われます。原則的な予防投与は 「一日おき」で有効とされていますから、指数関数(対数)的低下に よって、48時間後にも有効な因子活性が保たれる(ケースがある) ものと思われます。 また、同じく患者個々によって、出血の予防を達成するためには、 より多数回(多量)の投与を必要としたり、逆に、より少数回(少量) の投与で済んだりという場合もあることでしょう。 とはいえ、みきさんも書かれていたように、一気に大量の製剤を投 与して、一週間ほど因子活性を維持しようというのは、やはり現実に は困難であろうと思われます。 |
1466 | はい、1週間は無理ですよ | 大口洋一 E-mail URL | 2002/12/26 21:35 |
記事番号1465へのコメント supremeredさんは No.1465「そうは行かないと思います(補足)。」で書きまし た。 > とはいえ、みきさんも書かれていたように、一気に大量の製剤を投 >与して、一週間ほど因子活性を維持しようというのは、やはり現実に >は困難であろうと思われます。 その通りと考えます。 みきさんのお書きの計算自体は通常の指数関数的減少(高校数学の 教科書みてね)ですので、間違いないと思いました。 ただし、supremeredさんもお書きの通り、一度の投与で1週間は無理ですよ。 だって、 みきさんの計算でも48時間後は、ほとんど無くなっていると言うことでしょ。 最初の私のコメントのタイトルは不適切でした。 余談ですが、半減期を何故指標に使うかというと: ある物理量がゼロになるのを測定するのは困難だからです。(誤差が伴う) 従って、初期値の半分を指標として使うと、大学の応用光学で習った 記憶があります(21年以上前) しかし、掲示板でこんなややこしい議論は難しいですね。 【患者同士の経験談は大いに参考になりますが、個人差がありますので、 治療方針決定のためには医師にご相談下さい】 |