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1584 | 医療費の負担 | ゆめすけ | 2005/12/17 17:46 |
2歳児Aの母です。現在、乳児医療証、小児慢性特定疾患医療受診券、 健康保険特定疾病療養受診証で、血友病に関する医療負担はありませんが この医療費は、誰が負担しているのですか? 主人の会社が負担しているのでしょうか?国ですか? もうすぐ家庭輸注を始める予定なので、血液製剤にかかる費用が多くなりま す。もし、会社が負担している分があるとしたら、かなりの額を会社に負担 してもらうことになると思います。 それが理由で、会社をクビになったりするのではないかと心配しています。 主人の会社は、決して大きな会社ではありません。負担額が多額だと、会社 のほうが危なくなるのではと、不安です。 勉強不足な質問ですみません。どなたか、詳しく教えていただけないでしょ うか。 |
1586 | Re:医療費の負担 | TERUCHAN | 2005/12/19 08:54 |
記事番号1584へのコメント ゆめすけさんは No.1584「医療費の負担」で書きました。 >2歳児Aの母です。現在、乳児医療証、小児慢性特定疾患医療受診券、 >健康保険特定疾病療養受診証で、血友病に関する医療負担はありませんが >この医療費は、誰が負担しているのですか? >主人の会社が負担しているのでしょうか?国ですか? 医療費の負担を100万とすると以下の通りとなります。 1)健康保険(会社の一般の健康保険):70万(全体の7割) 2)健康保険特定疾病療養受診証: 29万(残りの3割のうちの1万を残して全部) 3)小児慢性特定疾患医療受診券: 1万 4)乳児医療証:乳児の期間の自己負担(3割)の全て。但し疾患は問わない つまり血友病に関しては、1)2)3)を全て用いることで医療費の自己負担がなくなりま す。1)2)は会社の健康保険組合が負担します。3)は県か市です。 会社が負担している割合が大きくて、クビになるかも知れない、と言う不安はよく聞きます が、実際クビになった人を私は知りません。また小さな会社だとその会社だけが独自の健康 保険組合を組織しているとは思えず、大概「何とか協同組合」に入っているはずなのであま り心配することはないと思います。子供さんの医療費は大変な額かも知れませんが、一般に 乳児は製剤使用量が少ないので医療費は高くありません。同じ組合に加入されている大人の 人で、心臓疾患と糖尿病と腎障害を合併している人がいたら、そちらの方が全体の医療費は 高くなることもあります。 乳児医療証は、県や市によってその期間や負担額が違います。また収入によって受けられる 人と受けられない人がいますので、これはまたお近くの保健所で聞いて下さい。 また詳しくは、バイエルヘモフィリアビレッジというWEBに記載されている「血友病患者さ んの医療費について」をご覧下さい。 |
1587 | Re:医療費の負担 | ゆめすけ | 2005/12/19 23:44 |
記事番号1586へのコメント TERUCHANさん、詳しく教えていただきありがとうございます。 やっぱり会社の負担額って結構あるのですね。 バイエルさんのサイトはまだ見ていないので、早速見てみようと思います。 また何か分からない事があったら掲示板に掲載します。 |
1588 | Re:医療費の負担 | supremered E-mail | 2005/12/20 16:12 |
記事番号1586へのコメント 医療費の問題は難解です。日本の国全体が医療費削減へと(必要以上 に・過剰に)向かいつつある中、一見極めて高額に映る血友病の医療費 は、今後、何かにつけて攻撃的論議の的とされる可能性があります。 TERUCHANさんの書かれた―― >医療費の負担を100万とすると以下の通りとなります。 >1)健康保険(会社の一般の健康保険):70万 > (全体の7割) >2)健康保険特定疾病療養受診証: 29万 > (残りの3割のうちの1万を残して全部) >3)小児慢性特定疾患医療受診券: 1万 >4)乳児医療証:乳児の期間の自己負担(3割)の全て。 > 但し疾患は問わない > >つまり血友病に関しては、1)2)3)を全て用いることで > 医療費の自己負担がなくなります。1)2)は会社の健康 > 保険組合が負担します。3)は県か市です。 ――に多少、補足です。 もし、患者が国民健康保険に加入している場合は、1)+2)の「99 万円」を保険者(市区町村)が負担するので単純です。 ゆめすけさんのお尋ねのように、会社の健康保険でまかなう場合は、 話が複雑になるようです。即ち、御主人の会社が大きくて、独自の健保 組合を持っている場合は、「99万円」の全額を言わば会社が負担するこ とになります。でも、多くの中小企業などで、独自の健保組合ではなく、 政府管掌の健康保険に加入している場合は、「99万円」は(「言わば会 社」ではなく)国庫+保険料(会社と社員が折半で支払っているもの) という財源によってまかなわれることになります。 具体的に、ゆめすけさんの御主人が加入している保険がどれにあたる かについては、保険証の「保険者」の欄を見れば判るようです(「社会 保険事務所」名が記されていれば、政府管掌のもの)。 実際に家庭輸注を始めて医療費がハネ上がったとしても、政府管掌の 健康保険の場合は、あくまでも出どころは“公”になるので、会社の負 担が増すということにはならないと考えられます。また、高額な医療費 がかかったからといって、以後、会社の負担する保険料が高くなるとい うこともありません(たとえば労災保険の場合は、事例が増すと、会社 の払う保険料が上がるそうです)。 独自の健保組合の場合は、医療費の増加は間接的に会社に負担をかけ るとも言えますが、それはそれで、元々の財布が大きいですから、取り 立てて深刻な影響を与えることはないだろうと思います。 「会社が負担している割合が大きくて、クビになるかも知れない、と言 う不安はよく聞きますが、実際クビになった人を私は知りません」と TERUCHANさんも書いておられるように、このような不安は、現実には根 拠の乏しいものと考えられます。ただし、それとは別に、最初に述べた 医療費削減の流れの中で、根拠は乏しくとも、無形のイヤガラセ的な材 料とされる可能性はあり得るかもしれません。 |
1589 | Re:医療費の負担 | ゆめすけ | 2005/12/21 23:30 |
記事番号1588へのコメント 皆様、とても詳しいご説明ありがとうございます。 保険証には社会保険事務所の名前が記載されていましたので 少し安心しました。 医療費削減については、詳しくは分かりませんが患者会 に参加したときに、聞いたことがあります。 この先本当に自己負担しなければいけない時がくるのでしょうか? そうなった時の負担額って結構するんでしょうね・・・。 |
1593 | 制度は勝ち取っていくものです | 高田 昇 E-mail URL | 2005/12/29 21:20 |
記事番号1589へのコメント 先進国はどこでも、色々な福祉的な政策をとっているようです。 このような仕組みは、それぞれ歴史を持っているので複雑でわかりにくいと 思うかもしれません。しかし仕組みは、政府や都道府県が親切にも作ってく れたものではなく、先輩の患者さんや親の会・・・・いわゆる患者会が運動して 勝ち取ってきたものです。もちろん専門医たちも後押しをしましたし議会活 動もありました。 全国一律ではなく、**県が先行し、先例をみて**県が後を追ったという 感じです。 みなさんは、このような歴史を大切にして、これからも力を合わせていって 頂きたいと思います。 広島大学病院 輸血部 高田 昇 |