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-小児慢性疾患医療費の自己負担-むーにー(6/3-22:31)No.1036
 ┣Re:小児慢性疾患医療費の自己負担-supremered(6/4-00:19)No.1037
 ┃┗Re:小児慢性疾患医療費の自己負担-むーにー(6/6-00:15)No.1043
 ┗Re:小児慢性疾患医療費の自己負担-大口洋一(6/15-15:07)No.1048
  ┗Re:小児慢性疾患医療費の自己負担-やすこ(6/15-15:51)No.1049
   ┗Re:小児慢性疾患医療費の自己負担-大口洋一(6/16-00:23)No.1050
    ┗元は私の文章-高田 昇(6/17-21:08)No.1052


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1036小児慢性疾患医療費の自己負担むーにー 2002/6/3 22:31

先週の朝日新聞に出ていましたが、小児慢性疾患の医療費も一部自己負担にす
ることを労働厚生省が容認したという記事が乗っていました。
その数日前、坂口大臣が「このままじゃ(出生率低下について)日本人は滅亡
しちゃう」ようなことを言っていましたが、反対では病気の子供達にまで医療
費払えみたいな守られていてもいい部分からも税金を取ろうとしています。
すごーく頭にきて、労働厚生省に電話したら、来月か再来月には決まると思う
みたいなことを言っていました。
家にはAの重症のこどもが2人います。
いったいどれくらいの自己負担になるのでしょう。コージネイト500単位で
も普通に買うと10万弱くらいするものらしいですが、ほんとに末恐ろしいで
す。
どうにか阻止する方法はないものでしょうか?
みなさんは、このことについてどう思われま

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1037Re:小児慢性疾患医療費の自己負担supremered 2002/6/4 00:19
記事番号1036へのコメント
こんばんは。40歳代の本人です。

>いったいどれくらいの自己負担になるのでしょう。コージネイト500
>単位でも普通に買うと10万弱くらいするものらしいですが、ほんとに
>末恐ろしいです。

 今後に向けて、非常に深刻な問題だと思います。仮に1割負担でも、結
構な金額ですよね。まして、大きな出血や手術などで投与量が増えれば、
大変です。身体が第一、背に腹は替えられないとはいえ、経済的負担がか
さむようだと、「この程度の出血なら製剤は我慢しよう(我慢させよう)」
というような考え方になり、関節を傷めたり、症状が悪化してかえって投
与量が増大したりというケースも起こり得るでしょうね。
 これまでは、国にも「薬害エイズ」に有効な対策を打ち出さなかったと
いう弱みがあったので、血友病患者全般に対して“棚上げ”という気配が
ありました。でも、時間の経過につれて、世間の記憶も薄れており、「血
友病患者であっても応分の負担を」という一種の“正論”が持ち出され、
それが当然のものとして世の中に受け入れられる素地が形成されつつある
のかもしれません。

>どうにか阻止する方法はないものでしょうか?

 個人の力には限界があります(とはいえ、むーにーさんが厚生労働省に
電話をされたのは、意思表示として良かったと思いますよ)。多くの人間
が結集して要望・要求を出すほうが効果的に決まっているのですけれど、
御存知のように、現在、日本には全国会が存在しません。それでも、最近
は、「ケアーズ」などが音頭を取り、かつ各地区の患者会を仲介する形で、
連名の要望書などをまとめる機会が増えています。
 どういう形になるかはまだ判りませんが、血友病患者の意見を集約する
全国規模の主体は、必ず必要に応じて形作られることでしょう。それが制
度改悪に間に合うかどうかという懸念はありますが、患者家族個々人が、
その意思表示に参加・協力することが必要になるだろうと思います。

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1043Re:小児慢性疾患医療費の自己負担むーにー 2002/6/6 00:15
記事番号1037へのコメント
そうですね。
どうしたら全国規模の患者会が作れるかいろいろあたって考えてみます。
もっと勉強が必要ですね。
がんばります。
これから産まれてくる血友病のこどもたちのためにも、いまキャリアの女性が勇気をもって子供を産むのに安心(経済的に)できるためにも

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1048Re:小児慢性疾患医療費の自己負担大口洋一 E-mail URL2002/6/15 15:07
記事番号1036へのコメント
むーにーさんは No.1036「小児慢性疾患医療費の自己負担」で書きました。
>いったいどれくらいの自己負担になるのでしょう。コージネイト500単位で

すでに大人の特定疾患が自己負担となっています。もちろん、血友病のはなしでは
ありませんよ。
特定疾患の自己負担が月に2000円までとなっています。したがって、小児の自己負担
も、これと大きな違いはないと、わたしは考えています。
こわいのは、ずるずると負担額が大きくなっていくこと。

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1049Re:小児慢性疾患医療費の自己負担やすこ 2002/6/15 15:51
記事番号1048へのコメント
大口洋一さんは No.1048「Re:小児慢性疾患医療費の自己負担」で書きました。
>むーにーさんは No.1036「小児慢性疾患医療費の自己負担」で書きました。
>>いったいどれくらいの自己負担になるのでしょう。コージネイト500単位で
>
>すでに大人の特定疾患が自己負担となっています。もちろん、血友病のはなしでは
>ありませんよ。
>特定疾患の自己負担が月に2000円までとなっています。したがって、小児の自己負担
>も、これと大きな違いはないと、わたしは考えています。
>こわいのは、ずるずると負担額が大きくなっていくこと。
日本医師会デイリーニュース 2002/06/12]===================================
小児慢性疾患治療研究事業 患者自己負担導入の検討を提言
===========================================================[日本医事新報]
 厚生労働省の「小児慢性特定疾患治療研究事業の今後のあり方と実施に関する検討
会」(座長=鴨下重彦賛育会病院長)は5月27日、小児慢性特定疾患治療研究事業に
おいて患者自己負担の導入などを検討すべきだとする報告書案を大筋で了承した。報
告書は早ければ6月21日の次回会合で正式に取りまとめられる見込み。
 同事業は、小児慢性特定疾患の治療研究と患者家族の医療費の負担軽減を目的とし
て、昭和49年にスタート。現在は10の疾患群、約500疾患に対して患者負担の
全額を国と地方自治体が補助している。
 ただ、国の厳しい財政事情から最近は同省の予算の中で毎年削減対象となってお
り、平成15年度の予算編成に当たって早急な制度の見直しが迫られていたもの。
 昨年9月に発足した同検討会は、8回にわたって制度の見直しを検討し、その内容
を踏まえて事務局から示された報告書案では、対象疾患の見直しと患者負担の導入の
検討の必要性が強調されている。(4076号掲載)
--------------------------------------------------------------------


[日本医師会デイリーニュース 2002/06/12]===================================
中間報告素案提示、次回取りまとめ 厚科審難病対策委
==========================================================[日本医事新報]
 厚生科学審議会疾病対策部会の難病対策委員会(小川秀興委員長)は5月23日、厚
労省内で会合を開き、同省疾病対策課から提示された「今後の難病対策の在り方(中
間報告)」の素案を基に意見交換を行った。次回(6月下旬予定)中間報告を取りまと
める。
 今回示された素案は、(1)今後の難病の定義、(2)今後の難病研究の在り方、(3)
今後の治療研究事業の在り方、(4)今後の研究対象疾患、治療研究対象疾患の選定の
考え方、(5)今後の難病にかかる福祉施策の在り方―で構成。
 焦点の治療研究事業の在り方については、(1)事業の性格を「疾患に対する研究推
進を念頭に置いた考え方」「患者の福祉を念頭に置いた考え方」「それらを合わせた
考え方」のいずれかに見直す、(2)従来の非制度的補助金の安定化を図るため、事業
を制度化する、(3)一部自己負担の考え方も事業の趣旨に合わせて見直す―などが提
案。(2)については「法制化も検討すべき」、(3)については「患者の重症度、所得
に応じた負担額にすべき」などの意見も出されているが、委員間で合意に至っていな
い。また、治療研究対象疾患の選定の考え方については、薬害等に起因する疾患の別
制度への移行が提案されている。
 多くの論点で意見集約が困難な状況にあることから疾病対策課では「中間報告は問
題点の整理に留まる」との見通しを示している。(4076号掲載)
----------------------------------------------------------------
<コメント>
■ 血友病の医療の歴史の中で、小児慢性特定疾患治療研究事業(小慢)の果たした役
割は非常に大きいです。凝固因子製剤の値段(薬価)は、おそらくここ30年間ぐらいほ
ぼ据え置きだと思います。HIVやC型肝炎など深刻な犠牲もありましたが、それにつれ
て、より有効でより安全なものに変わりました。輸血医療全体の有効性と安全性を高
めました。この間の改良努力に使われたお金は莫大なものです。しかし患者負担は逆
に減っていきました。

■ 血液製剤がない頃、血友病の治療は輸血しかありませんでした。献血制度に変
わった後も、血液銀行と言っていました。輸血を受ける患者さんは、患者さんの身内
が友人などに頼んで献血してもらい「献血手帳」を集め、これと引き替えに輸血を受
けることができました。白血病の患者さんも血友病の患者さんにも、病院の婦長さん
の仕事は家族を説得して、「手帳を集める」ことでした。

■ ある血友病の患者さんのご家族は、四方八方頼んで回りましたが、手帳を集める
ことに万策尽きました。お母さんは息子が入院している病院の婦長さんに、「もう手
帳を集めることはできません。あの子のことは諦めます。」と泣いたのです。そんな
時代がありました。

■ 手帳がないと輸血ができない時代から、必要に応じて輸血できるようになったの
は、私が研修医になったあとで、おそらく1975年頃ではないでしょうか。病棟婦長さ
んも辛い仕事をしなくてすむようになりました。

■ 血友病の小慢適応は昭和40年代の最初の頃です。保険の自己負担額が免除される
ようになりました。最初は12才まで。それが16才、18才、20才と引き上げられまし
た。私が血友病の患者さんを診るようになった頃は、大人の患者さんでは自己負担が
ありました。成人の患者さんには、「特定疾患・・・・難病」に準じた先天性凝固因
子障
害医療の制度が始まったのは、1990年ごろでしょうか。成人の血友病患者も医療費が
無料になりました。

■ 「国にお金がない」という理由で、小慢や特定の自己負担額を増額するという流
れで進んでいます。形としては、厚労省が依頼した学識経験者などからなる「**委
員会」の答申を受けて、、、、というものになります。ところが知っている人は知っ
ているでしょうが、委員会の人選も厚労省がやり、資料も準備し、委員会の議事録を
作り、提言や報告書をまとめるのも厚労省の係官たちです。ご意見はお聞きします
が、ほとんど筋書きはできています

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1050Re:小児慢性疾患医療費の自己負担大口洋一 E-mail URL2002/6/16 00:23
記事番号1049へのコメント
やすこさん,
No.1049ですが、どっかからの転載ならば、一言お断りになった方が良いような気がします。

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1052元は私の文章高田 昇 E-mail URL2002/6/17 21:08
記事番号1050へのコメント
>大口洋一さん
 
 ご推察の通り、元の文章は私のものです。MLに書いたものがそのまま流れましたね。

 文章というのは結構むずかしくて、一部分を切り離すと、元と意味が変わってきたりしま
す。その意味で、全文を流されたのでしょう。お気持ちはわかります。

 私は「歴史に学ぶことは大切」と思います。しかし、歴史も決して同じことは繰り返され
ないものだと思います。今回の「自己負担導入」も、完全に昔のような悲劇の時代にもどる
ことはありません。社会全体のバランスから考えてもそうです。

 だから、私は「何がなんでも阻止」とは思いません。

 厚労省の言い分は、「研究事業」と「福祉事業」を明確に分けよう、、、ということだと
理解しています。それはそれなりに理屈が通ることです。大切なことは、何かが決まってい
くときに、当事者が知らないままに進むことは避けたい、当事者こそ主人公であり、納得が
できるものでなければならない、ということです。

 彼らはそれをよく知っていますから、形だけでも「筋」は通してくるはずです。それにつ
けても、患者団体がゆるく連合して、お互いの共通の利害関係を整理して、社会に発言でき
るようになればいいなぁと思っています。「自立」と「連帯」だと思います。

 私は当事者ではありません。支援者として見守っています。

広島大学医学部附属病院
輸血部 高田 昇